フリーランスがもらえる助成金5選!申請時の注意点もくわしく解説
個人で活動しているフリーランスは、仕事で使うお金を自分で調達しなくてはいけません。
「来月の事業の支払いがピンチだな」
「何かいいお金の制度はないかな」
資金繰りにお困りではありませんか。
急な出費などがかさむと、来月の資金繰りが大変になってしまいますよね。
本記事では、フリーランスが申請するともらえる助成金などについて、以下の内容を解説します。
- フリーランスがもらえるお金の種類
- 助成金などを申請するメリット・デメリット
- 申請できるお金5選
- 申請時の3つの注意点
この記事を読めば、助成金などの概要と申請できる具体的な制度がわかります。
どんなにお得な制度でも、知らないと申請できません。来月からでも使える資金が増えるかもしれないので、まずはこの記事で情報を得ることからはじめてください。
フリーランスが申請できるお金は給付金・助成金・補助金
フリーランスが申請するともらえるお金には、以下の種類があります。
- 給付金
- 助成金
- 補助金
助成金などは、フリーランスの活動資金を支えてくれる制度です。給付金と助成金、補助金の違いのひとつに、もらうまでの「ハードルの高さ」があります。
実際に補助金が入金されるまでの流れは、事業計画書の作成から補助金の交付申請、事業の実施から報告など、さまざまな過程を踏まなければいけません。
一方、給付金の場合は、基本的には申請書などの提出で入金まで進みます。オンライン申請がおこなわれている場合もあり、補助金より申請しやすい制度です。
もうひとつの違いは「お金をもらえるまでのスピード」です。
助成金や補助金がもらえるまで数ヵ月から1年ほどかかるのに対し、給付金は翌月からもらえる場合もあります。
ハードルの高さと入金までの時間を考慮して、活動資金の確保につとめましょう。
助成金などを申請する2つのメリット
助成金や補助金を申請する2つのメリットは、以下のとおりです。
- 返済義務のないお金がもらえる
- 資金不足を解消できる
上手に活用できると、日々のお金のやりくりが楽になるため、積極的に情報を集めていきましょう。それぞれについて、くわしく解説します。
返済義務のないお金をもらえる
給付金や補助金は返済義務がありません。フリーランスにとっては活動資金を支える大切な手段といえます。
ただし、不正受給した場合は別で、返還の対象です。虚偽の報告はおこなわないようにしましょう。
資金不足を解消できる
給付金であれば、「来月の支払いが厳しい」という状況にも対応できる可能性があります。フリーランスは、なかなか報酬が安定しにくいものです。仕事の受注量次第では、資金繰りが悪化するタイミングもあるでしょう。
報酬以外の収入は確実に活動資金を支えます。もし受給できそうな制度があれば、積極的に利用を検討しましょう。
助成金などを申請する2つのデメリット
助成金や補助金を申請する2つのデメリットは、以下のとおりです。
- 申請の手続きが大変である
- お金をもらうまでに時間がかかる
返済義務がないなどのメリットがある一方、デメリットもあります。申請前に想定しておくことが大切です。それぞれについて、くわしく解説します。
申請の手続きが大変である
とくに補助金に関しては、「実施計画書」や「実績報告書」の作成など、手続きが非常に大変です。はじめての作業であれば、どこまで記入したらよいか、資料作成の要領がわかりません。
書類の作成に時間をとられ、働いた方がお金を多くもらえる事態になることも。簡単に手続きができないことは覚えておきましょう。
お金をもらうまでに時間がかかる
助成金や補助金を受給するまでの期間は、数ヵ月から1年ほどかかるのが一般的です。計画書や報告書の提出が必須なため、事業が終わってからでないと受給できません。
家計がピンチになってからでは、対応が間に合わないこともあるでしょう。そのため、計画的な申請を心がけることが重要です。急ぎの場合は、素早い受給が可能な給付金のなかから探すとよいでしょう。
フリーランスが申請できるお金5選
フリーランスが申請できる5つのお金は、以下のとおりです。
- 新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応支援金
- 住居確保給付金
- ひとり親世帯臨時特別給付金
- IT導入補助金
- ものづくり補助金
今回の紹介では助成金を外してあります。「雇用保険適用事業所の事業主」でないと、申請できないことがほとんどだからです。
つまり、個人で活動することが多いフリーランスにとっては、当てはまらない条件といえます。それぞれの内容について解説します。
新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応支援金
新型コロナウイルスの影響で学校が休みとなり、子どもの世話のために仕事ができなくなってしまったフリーランスに支給する制度です。1日当たり4,177円給付されます。
仕事ができなくなった期間が、「令和5年3月31日」までの申請分で終了することが決定しています。申請期限は「令和5年5月31日まで」です。該当しそうなフリーランスの方は、早めの対応で申請漏れがないようにしましょう。
参照元:新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応支援金
住居確保給付金
市町村ごとに上限はあるものの、最大で12ヵ月間の家賃が給付される制度です。給付対象者の条件には、「離職や廃業した場合の2年間と比べて、同程度に報酬が減少している」などがあります。求職活動をおこなうことも給付条件のひとつです。
住居確保給付金は自治体によって基準が異なります。くわしくは、もよりの自立相談支援機関などに相談しましょう。
参照元:厚生労働省生活支援特設ホームページ | 住居確保給付金:制度概要
ひとり親世帯臨時特別給付金
ひとり親の世帯が、月5万円の給付金を受け取れる制度です。給付対象者は「児童扶養手当」を受給している、ひとり親世帯などの方です。
児童扶養手当とは、ひとり親世帯のために地方自治体から支給される手当を指します。その他の受給対象者は、「新型コロナウイルス感染症の影響で、収入が児童扶養手当を受給している方と同じ水準になっている方」です。
参照元:令和4年度低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金 | 厚生労働省
IT導入補助金
ITツール導入の経費を一部助成し、業務の効率化や売上のアップを目的とする補助金です。主に会計ソフトやクラウドの利用料などが補助対象にあげられます。
申請の種類によっては、ハードウェアも補助対象です。例えばパソコンやタブレット、プリンターなどがあります。
導入するツールによって補助される割合が異なり、補助金額は購入費用の1/2~3/4です。導入できれば業務の効率化につながるツールは、積極的に利用したいところです。
しかし、補助金のため申請のハードルは高く、事業が採択されない可能性もあります。
会計ソフトに関しては、こちらの記事を参考にしてください。
参照元:IT導入補助金
ものづくり補助金
社会の制度変更に適応するため、設備投資する場合に支援される補助金です。補助される割合は、費用の1/2~2/3です。
補助対象の例には、請求書の発行に関する「インボイス制度」に対応するための、会計ソフトの導入費用があげられます。ただし、申請から給付まで時間がかかるため、計画的な資金繰りが必要です。
申請における3つの注意点
給付金や補助金を申請する際に気をつけたい3つの注意点は、以下のとおりです。
- 応募や申請期間が短いことも
- 手続きの順番を間違えると受給できない場合がある
- 補助金は基本後払いである
よく募集要項を読むのが大切です。しかし、すべてを把握するのは難しいため、大切なところをくわしく解説します。
応募や申請期間が短いことも
応募期間が1週間ほどしかない制度もあります。基本的には申請期間を過ぎると、書類を受け付けてもらえません。募集要項で期限を確認することが大切です。
もし書類の提出期限に間に合いそうになければ、提出先の担当者に相談しましょう。不明点は教えてもらえます。ひとりで悩むよりも早く書類を作成できるでしょう。
手続きの順番を間違えると受給できない場合がある
補助金は「交付決定通知書」が関係機関より通知されてから事業を開始します。通知日の前に事業を開始すると、補助金がもらえません。
事前に「着手届」があれば、開始できることもあります。要件をよく確認し、事業の順番や開始のタイミングに注意を払う必要があるでしょう。
補助金は基本後払いである
事業にかかった経費の補助を目的としているのが補助金です。そのため、事業の終了後に受給できます。先にお金を支払うための資金力が必要です。
給付金と違って、経費を発生させないと受給できないことは覚えておきましょう。
情報のアンテナを張って補助金や給付金を活用しよう!
助成金や給付金、補助金などは返済義務のないお金です。要件や申請方法をクリアできれば、誰でも受給できる可能性があります。
成果に対する報酬が、すぐには支払われないことが多いフリーランス。資金繰りを滞らせないためにも、お得な制度は活用したいところです。
社会情勢に応じて日々変化するのが、給付金や補助金などの制度です。情報に対するアンテナを張って、もらえるお金を取りこぼさないようにしましょう。